フィンランド通信設備大手のノキアとトルコ通信大手のトルコテレコムは11月30
日、25G-PONソリューションの実験が成功裏に完了したと発表した。通信速度を向
上させ新しいサービスの提供を可能にする技術基盤の整備に向け、自信を示してい
る。
トルコテレコムのアンカラ・イノベーションセンターで実施した実験では、帯域幅
を既存のG-PONネットワークの10倍へ拡大。下り速度で20ギガビット秒(Gbps)、
上り速度で9.1Gbpsを実現した。
トルコテレコムのユスフ・クラチ最高技術責任者(CTO)は「弊社の目標は、技術
の高速化・高性能化を進めることでお客様により良いサービスをお届けすること」
とし、25G-PONの導入で「高画質の16Kテレビ、パノラマ動画、拡張・仮想現実(AR
/VR)といった新しいサービスを提供できる」と期待感を示した。
ノキア・トルコのエズギュル・エルジンジャン社長は、「世界的に光ファイバー投
資が行われているのはネットワーク高速化が競争力強化につながるためだ」と指
摘。このトレンドの中でノキアは「対称型10G-PON技術を主導し、25Gへのスムーズ
な高速化を提供できる唯一のメーカー」として貢献できると自信を示した。
G-PONは1本の光回線を複数の加入者が利用できるPON技術の一種。さまざまな通信
方式のデータを伝送できるのが特徴だ。