テスラ―独電池工場の補助金申請を撤回―

電気自動車(EV)大手の米テスラが独電池工場を対象に申請していた補助金の申請を撤回したことが11月26日、明かになった。明確な理由は示されていない。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はツイッターに、「わが社は2010/11年に米エネルギー省から得た4億6,500万ドルの融資で教訓を得た。(助成)条件の負担は(助成で)得られる資金の価値を上回っている」と投稿していることから、助成条件に問題があると判断したもようだ。

テスラはドイツ東部のブランデンブルク州グリュンハイデにEV工場と車載電池工場を開設する計画。EV工場ではこのほど試験生産が始まり、電池工場も順調に行けば来年末までに開設できる見通しだ。

電池工場に対しては欧州連合(EU)の「欧州の共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)」の枠組みでドイツとブランデンブルク州から総工費の5分の1に当たる最大11億ユーロの補助金を受ける計画だった。すでに欧州委員会から交付の承認を得ていた。

交付を受けるためには様々な条件を満たしていなければならない。メディア情報によると、情報をコンソーシアムに参加する他の企業と共有しなければならないことや、研究成果を主にEU域内で実用化しなければならないといった条件がネックとなったもようだ。

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