生産者物価が70年ぶりの上げ幅に、11月は19.2%

ドイツ連邦統計局が17日発表した11月の生産者物価指数は前年同月比19.2%増となり、1951年11月以来70年ぶりの大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は12カ月連続。エネルギーと中間財がこれまでに引き続き全体を強く押し上げた。

エネルギーの上昇率は49.4%となり、前月の同48.2%を上回った。上げ幅は欧州での供給が不足している天然ガスで最も大きく83.4%を記録。同取引所価格は462.4%、発電所向けは235.5%、産業向けは203.1%、再販事業者向けは85.8%に達した。

石油製品も50.8%上昇した。液化石油ガスが107.2%、灯油が105.8%、自動車燃料が44.1%高くなった。

電力の上げ幅は48.0%に上った。取引所価格は同287.2%で、再販事業者向け(87.3%)と特別契約顧客向け(54.8%)も2ケタ台を記録した。一般世帯向けは1.8%だった。

エネルギーを除いた生産者物価の上昇率は9.9%。

中間財の上げ幅は19.1%(前月18.1%)に上った。製造業の景気回復を背景とする需要の急増、原料不足、運賃高騰が響いた。二次原料は79.1%、木製梱包材は73.7%、針葉樹材は72.5%を記録。金属は37.0%で、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は54.4%、非鉄金属は29.0%に上った。肥料・窒素化合物は43.4%、紙・段ボールは28.0%、飼料は25.2%、プラスチックは24.7%、穀物粉は19.8%だった。

投資財は3.6%、耐久消費財は3.7%それぞれ上昇した。

非耐久消費財の上げ幅は3.7%となり、前月の3.0%から拡大した。食料品は同4.7%で、非加工の植物油は59.0%、バターは37.3%、牛肉は17.5%に上った。豚肉は5.8%低下した。

生産者物価は前月比でも0.8%上昇した。上げ幅はエネルギーで1.2%、中間財で1.1%と大きい。投資財は0.3%、耐久消費財は0.5%、非耐久消費財は0.6%だった。

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