自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が12日に発表した2021年のグループ新車販売台数は前年比4.5%減の888万2,000台となり、2011年以来10年ぶりの低水準にとどまった。減少は2年連続。半導体不足で生産調整を強いられたことが響いた。
販売台数を地域別でみると、最大市場の中国の減少幅が最も大きく、14.1%減の330万4,800台に落ち込んだ。グループ販売に占める同国の割合は前年の41.4%から37.2%に低下している。中国以外では足元の西欧が2.7%減の286万400台、中東欧が 2.8%減の65万8,300台と振るわなかった。
それ以外の地域は、すべて増加。北米は15.6%増の90万8,400台、中東・アフリカは13.4%増の32万9,600台、中国以外のアジア太平洋は11.9%増の30万5,800台と2ケタ台の伸びを記録した。南米は5.1%増の51万4,600台だった。
ブランド別では主力のVWブランド乗用車が8.1%減の489万6,900台と振るわなかった。アウディ(0.7%減の168万500台)とシュコダ(12.6%減の87万8,200台)も前年を割り込んだ。ポルシェは10.9%増の30万1,900台、セアトは10.3%増の47万500台と好調だった。
商用車ではVWブランド商用車が3.2%減の35万9,500台へと後退。MAN(27.8%増の15万1,000台)とスカニア(25.4%増の9万400台)は増加した。
12月のグループ販売台数は71万3,200台で、前年同月を28.5%下回った。減少は6カ月連続。