ルーマニアのアグリテック企業、病害虫診断ソリューションを今年発売

●AIが病気・害虫データベースと照合しながら映像を分析して診断

●対応策と必要な農薬などもすぐに表示

ルーマニアのアグリテック企業クロモソーム・ダイナミックス(CHRD)はこの秋、穀物の病害虫診断システム「スペルボックス」を市場投入する計画だ。問題の分析に加えて対処法とそれに必要な資材(農薬など)も迅速に表示される。農業資材ベンダーとも提携し、安価かつ手軽な調達を可能にする。まずは国内農家に焦点を定める。

CHRDによると、スペルボックスは端末とソフトウエアから成

る。人工知能(AI)を活用し、病気・害虫データベースと照合させながら映像を分析して診断する。箱型の端末の中に病虫害の被害が出ている葉や実を置き、スキャンする手法をとることで、撮影の環境・条件のばらつきを防ぎ、精度の向上を図った。

ここで読み取った情報をソフトウエアがリアルタイムで分析し、詳しい結果がすぐにアプリ上に示される。同時に対応策と必要な製品(農薬など)もわかり、スペルボックスと提携する販売業者にコンタクトを取ってさらに詳しい情報も得られる。注文も容易だ。端末のボタンは2つに絞り、誰にでも簡単に操作できるようにした。

スペルボックスは定期契約サービスとして、農業資材ディーラーを通じて販売する。端末は契約範囲に含まれており、農家側が購入する必要はない。

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