PCR検査対象を高齢者などに制限

ドイツのオーラフ・ショルツ首相と国内16州の首相は24日、新型コロナウイルス対策に関する協議をテレビ会議方式で実施し、PCR検査の対象を高齢者や基礎疾患を持つ人、医療・介護施設の職員などに制限することを取り決めた。感染力の極めて高いオミクロン株の流行で検査能力が限界に達していることに対応。検査体制の崩壊を防ぐ。

同国のPCR検査能力は週およそ240万件にとどまる。PCR検査を行うには専門技能が必要なため、感染が急速に広がっても検査能力を拡大することはできない。

臨床試験業界団体ALMによると、PCR検査件数は急増している。先週(1月17~23日)は240万件に達し、前週の200万件から20%増加。検査を受けた人数に占める陽性者の割合(陽性率)も「4人に1人」から「3人に1人」へと大幅に高まった。PCR検査を速やかに制限しないと感染拡大に適切に対応できなくなる状況だ。

国と州はこれを踏まえ、今回の取り決めを行った。感染すると重症化したり死亡するリスクの高い高齢者などがPCR検査を速やかに受けられる態勢を維持する。

感染者数の拡大が続いていることから、行動制限についてはこれまでの厳しい措置を継続することを決めた。

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