ロスアトム、北極海航路のデジタルプラットフォームを運用

●船舶向けに物流と運航管理業務のデジタルサービスを提供

●ロスアトムは北極海ルートのインフラ運営の責任者

ロシア国営原子力公社(ロスアトム)はこのほど、北極海航路のためのデジタルサービスプラットフォームの開発と運用に関し、ITインテグレーターのグリナトム(Grinatom)と協力することで合意した。ロスアトム傘下の原子力砕氷船運行企業アトムフロート社によると、プラットフォームでは北極海航路の船舶向けに物流と運航管理業務を統合したデジタルサービスを提供する予定だ。24時間対応とし、最大1,500のユニークユーザーが様々なデジタルサービスにアクセスできるようになる。

ロスアトムは同プラットフォームの運用のほか、北極海ルートのインフラ運営の責任者となっている。北極海ルートの開発では国の政策に関し提言するとともに、船舶の円滑な航行と安全のための条件整備を行なっていく。

プラットフォームで提供するサービスには、船舶の航行許可、航行の監視、砕氷船による航行ルートの確保などがある。また海洋に関わる気象学的なデータの収集、流氷の位置の把握、海洋情報や航法情報の取得、海図の作成なども業務に含まれる。ほかにもプラットフォームを通し、関税徴収、航海の安全性の確保、救難体制、インフラ及び資産の管理、貨物輸送、環境保護の監視などにデジタル技術を活かせるようにしていく予定だ。

プラットフォームの利用団体については、ロスアトムのほか、海上及び河川の船舶輸送を管轄する海上・河川運輸庁、宇宙庁、海上気象庁、国防省、国境警備隊、緊急事態省、ロシア鉄道、ガスプロム、石油・ガス会社、運輸企業、外国企業が想定されている。

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