高級アパレル大手の独ヒューゴ・ボスは10日の決算発表でロシア事業を停止すると発表した。ウクライナに対するロシアの軍事侵攻と欧米の対露制裁を受けた措置で、現地の店舗営業とネット通販事業を当面、見合わせる。約200人に上る現地従業員には給与を引き続き支給する。ダニエル・グリーダー社長は下半期に店舗営業を再開できることに期待を示した。ロシアとウクライナの事業が売り上げに占める割合は計3%程度にとどまることから、他の事業での穴埋めは可能をみている。
2021年の売上高は28億ユーロとなり、前年を43%上回った。19年実績をやや下回ったものの、コロナ禍の影響をほぼ相殺した格好だ。営業利益は2億2,800万ユーロで、前年の赤字(2億3,600万ユーロ)から大幅に改善した。
22年は売上高が10~15%増え、30億ユーロを超えると予想。営業利益も10~25%の伸びを見込んでいる。