フォルクスワーゲン―ザルツギターからグリーン鉄鋼調達へ―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は21日、独鉄鋼大手ザルツギターから「グリーン鉄鋼」を調達することで基本合意したと発表した。サプライチェーンの脱炭素化を促進する狙いで、鉄鋼残材のリサイクルでも協業する。

ザルツギターは還元剤にグリーン水素を用いた鉄鋼の生産を2025年末から開始する。これにより生産工程で発生する二酸化炭素(CO2)の量を大幅に削減。削減幅は段階的に引き上げていき33年までに95%超とする目標だ。

VWはザルツギターから調達するグリーン鉄鋼を、26年に生産開始予定の次世代電気自動車(BEV)「トリニティ」に投入。サプライチェーンで発生するCO2を引き下げる意向だ。同社は25~30年にザルツギターから調達するグリーン鉄鋼の量を年末までに取り決め本契約を結ぶ。

トリニティはVWの本社所在地ヴォルフスブルクに新設する工場で生産することになっている。VWは同工場で発生するグリーン鉄鋼の残材をザルツギターに返送。ザルツギターはこれを溶解して鉄鋼製品に加工し、VWに供給する。

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