ボルボ・カーズ、イスラエルのXFCバッテリー開発企業に投資

●ストアドットはシリコンべースのXFCバッテリーを開発

●同バッテリーはEVの寿命を超える耐用年数を確保

スウェーデン乗用車大手ボルボ・カーズは19日、投資子会社ボルボカーズ・テックファンドを通して電動車(EV)向け超高速充電(XFC)バッテリーを開発するイスラエルのストアドット(StoreDot)に投資したと発表した。投資額は明らかにしていない。ボルボ・カーズは2030年までに完全電動車(BEV)の主力メーカーになることを目指しており、XFCバッテリーの商品化に向け同社を支援する。

ストアドットは2012年の設立。革新的なリチウムイオン電池の開発に取り組む中、昨年、シリコンベースの新電池の開発に成功した。フル充電の所要時間を大幅に短縮できるほか、充放電後のバッテリー容量の低下率が小さいためEVの寿命を超える耐用年数を確保できるという。24年までに5分間のフル充電で航続距離160キロメートルが可能なバッテリーの量産化を目指す。また、定置用蓄電池、電力需給調整システムなどの2次利用の可能性にも期待している。

ストアドットには英石油ガスメジャーBPの投資子会社PBベンチャーズ、独ダイムラー、日本のTDK、韓国のサムスンベンチャーズなど国際企業がすでに戦略投資している。3月に実施したDシリーズ投資ラウンドでは総額約8,000万ドルを調達し、ベトナムのEVメーカー、ビンファスト(VinFast)、インドの電動スクーターメーカーのオラ・エレクトリックなどが新たに投資した。

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