ブルガリアのドロナミクス、貨物輸送ドローン運行許可を取得

●運行許可の取得はEU域内のドローン企業として初めて

●ブラックスワンは最大荷重350キロ、航続距離2,500キロメートル

ブルガリアの貨物輸送ドローンの製造・運用会社ドロナミクス(Dronamics)は5月25日、マルタ政府機関のマルタ民間航空局(TM-CAD)から、中距離貨物輸送用の軽量無人航空機(UAS)の事業者認定(LUC)を取得したと発表した。欧州連合(EU)に拠点を置くドローン企業として初めてEU規定に則り域内で事業を行えるようになる。

ドローンによる物流市場は、近距離配達用の軽量ドローン、長距離輸送用の大型ドローンともに近年需要が高まっている。ドロナミクスの大型ドローン「ブラックスワン」は最短400メートルの滑走路で離着陸でき僻地などの輸送に適している。最大荷重は350キロ、航続距離は2,500キロメートル。運用コストは通常の航空機に比べ最大80%安いという。

ドロナミクスはLUC取得により、自社開発の「ブラックスワン」を使って操縦者の目視範囲外での飛行(BVLOS)運行を行うことができる。マルタを欧州事業の本拠地とし、今年後半に同国とイタリアから地中海地方で営業を開始する計画だ。

昨年夏には独郵便・物流大手のドイツポストDHLと、中距離輸送にフォーカスしたドローン配達ソリューションの共同開発および「ブラックスワン」を使った当日配達サービスの提供で提携合意した。同提携により4,000機超を製造・運用する計画だ。

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