電機受注4月も2ケタ増に

電気電子工業会(ZVEI)が9日発表した独電機業界の4月の新規受注高は前年同月を11.8%上回った。2ケタ増は5カ月連続。ロシアのウクライナ侵攻(2月24日開始)にもかかわらず3月以降も2ケタ台の伸びが続いている。

国内受注が12.2%、国外が同11.5%増えた。国外はユーロ圏が3.4%増と小幅な伸びにとどまったのに対し、ユーロ圏外は15.9%増と大きく伸びた。

1~4月の新規受注高は前年同期を13.9%上回った。国内が13.0%、ユーロ圏が18.7%、ユーロ圏外が12.3%の幅で伸びた。

4月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を3.5%下回った。比較対象の2021年4月は水準が極めて高かったほか、営業日数が1日多かったという事情が背景にある。1~4月の生産高は前年同期比で実質1.4%増えた。

5月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)は前月の25.7ポイントから28.3ポイントへと増加し、3カ月ぶりに改善した。

4月の業界売上高は前年同月比3.8%増の164億ユーロに拡大した。国内が7.0%、ユーロ圏外が2.1%増加。ユーロ圏は0.1%縮小した。

1~4月の業界売上高は前年同期比8.5%増の692億ユーロで、内訳は国内が12.7%増の328億ユーロ、ユーロ圏が3.0%増の133億ユーロ、ユーロ圏外が6.7%増の231億ユーロだった。

5月の業界景況感指数(DI)は15.7ポイントとなり、前月の17.9ポイントから低下した。同指数の悪化は3カ月連続。現状判断を示す指数が54.4ポイントから45.4ポイントへと低下し、足を強く引っ張った。ウクライナ戦争の勃発で悪化していた今後6カ月の見通しを示す期待指数はマイナス13.3ポイントからマイナス10.4ポイントへと改善した。ただ、先行き見通しを「悪い」とする企業(25.2%)は「良い」とする企業(14.8%)を依然として大きく上回っている。

5月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)は前月の13.6ポイントから8.6ポイントへと悪化した。

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