オートリブ、マレーシア当局と二輪車用エアバッグの開発で協力

スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブは1日、マレーシア運輸省所管のMIROS(マレーシア交通安全調査機関)とオートバイ事故から乗員を守る取り組みで協力していると発表した。5月23日には同国のウィー・カ・シオン運輸相出席の下、二輪車用エアバッグの効果を確認する衝突実験を実施した。

MIROSとは2021年から二輪車用エアバッグシステムの開発で提携している。オートリブによると、道路交通の死亡者数の90%以上を開発途上国が占めており、特にバイクの利用が盛んな東南アジアでは二輪車向けの安全対策が急務となっている。マレーシアでは2021年の交通死亡者の66%はオートバイ事故によるものだった。シオン運輸相は「MIROSとオートリブが二輪車用エアバッグの技術開発で協力することは我が国のオートバイ利用者を交通事故から救うことになる」と述べ、期待を示した。

マレーシアでの取り組みはオートリブにとり、「より多くの命を救う」という社是に加え、「持続可能な開発目標(SDGs)」の第3目標(SDGs3)(「すべての人に健康と福祉を」)に向けたものだ。同社のミカエル・ブラット最高経営責任者(CEO)兼会長は、「オートリブは脆弱な道路利用者を守る製品の開発を優先している。これは持続可能性に向けた当社の公約にとり不可欠な要素だ」と述べた。

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