スコットランド自治政府、独立巡る住民投票を来年10月に再実施へ

英スコットランド自治政府のスタージョン首相は6月28日、英国からの独立の是非を問う2度目の住民投票を2023年10月19日に実施する意向を表明した。英政府が同投票を認めない場合は、実現に向けて法的手続きを進める方針も示した。

スコットランドでは14年に独立をめぐる住民投票が行われたものの、賛成45%、反対55%で否決された。2度目の住民投票実施は、英国がEU離脱したことで状況が変わったため。離脱の是非を問う16年の英の国民投票で、スコットランドでは62%が残留を支持していた。

スタージョン首相率いるスコットランドの与党・スコットランド民族党(SNP)は2021年5月の地方議会選で第1党となり、同じく独立を志向する緑の党と合わせて過半数を確保。独立をめぐる2度目の住民投票を実施する方針を打ち出していた。

住民投票実施には英政府の承認が必要。ジョンソン首相は反対しており、実現へのハードルは高い。スタージョン首相は投票が認められなければ、英政府の承認が必要かどうかの判断を最高裁判所に委ねることを明らかにした。最終的に認められない場合は、英の次期総選挙でSNPが同問題を唯一の争点として戦い、事実上の独立の可否を問う投票としたい考えだ。

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