欧州で物価急上昇に伴い、住宅価格も高騰している。EU統計局ユーロスタットが8日に発表したユーロ圏の2022年1~3月期の住宅価格は前年同期比で9.8%上昇。上げ幅は前期の9.4%を上回り、統計を開始した2005年以降で最高の水準に達した。(表参照)
過去最高を更新するのは2四半期連続。物価上昇のほか、欧州中央銀行(ECB)がコロナ禍対応として金融緩和を進め、金融市場に大量の資金が流れ込んだ結果、住宅ローン金利が下がって住宅を購入する人が増えていることも影響しているもようだ。
EU27カ国ベースの上昇率は06年10~12月期以来の高水準となる10.5%。すべての国で上昇した。中東欧を中心とする17カ国で10%を超えた。主要国はドイツが12.0%、スペインが8.5%、フランスが7.1%、イタリアが4.6%となっている。