ベルギーのユミコア、カナダに北米初の生産拠点

ベルギーの非鉄金属大手ユミコアは13日、カナダに電池材料工場を建設すると発表した。電気自動車(EV)用バッテリーの正極材(カソード)と、その前駆体(PCAM)を生産する計画。同社にとり北米初の生産拠点となり、世界的な電池材料のバリューチェーンを構築する戦略を推進する。投資額は明らかにされていない。

工場は自動車産業が集積するオンタリオ州のローヤリストに開設する。2023年に着工し、25年末に稼働する予定。年産能力は稼働後の10年でEV約100万分台に達するもようだ。同社によると、すでに見込み顧客企業との交渉を始めている。

ユミコアは欧州でフィンランドのコッコラとポーランドのニサ、アジアでは中国の江門市と韓国の天安市にバッテリー材料の生産拠点を持つ。同社のマティアス・ミードライヒ最高経営責任者(CEO)は、「カナダ工場の開設により3大陸へのグローバル展開が完了する」と述べた。

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