チェコ中銀、政策金利を7%に据え置き

チェコ中央銀行(CNB)は4日、主要政策金利である14日物レポ金利を7%に据え置
くことを決めた。据え置きは市場の予想通り。中銀は前回まで9会合連続で利上げ
を実施していた。インフレが高進する中、景気の腰折れを避けるため追加利上げを
見送った。ロンバート金利(上限金利)と公定歩合(下限金利)もそれぞれ8%、
6%に据え置いた。
同国の6月のインフレ率は前月から1.2ポイント増の17.2%に拡大し、12カ月連続で
目標水準(1〜3%)の上限を上回った。これは1993年11月(17.9%)以来の高い水
準。燃料価格の高騰と、通貨コルナ安を受けた輸入品価格の上昇、記録的な失業率
の低さなどが大きい。CNBは今後について、秋ごろに20%まで上昇するものの、来
年下半期には目標値の2%近くまで下がるとみる。今年のインフレ率予測は16.5%
で、前回の13.1%から引き上げた。
CNBは現在のインフレの状況について、商品価格の高騰と賃金の上昇、財政政策の
緩和が招く上振れリスクと、世界的な景気後退の懸念や国内消費の強い落ち込みが
もたらす下振れリスクという2つの方向があると指摘。相反するリスクと不確実性
の高さを考慮して金利据え置きを決めたとしたうえで、次回の会合では据え置きか
利上げかを決定するとした。

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