航空大手ルフトハンザは4日、ドイツ国内の空港で勤務する地上職員の賃金を引き上げることで統一サービス産業労働組合(Verdi)と合意した。これで地上職が新たなストライキを行うリスクはなくなった。今後は7月末にスト決議を行ったパイロット労組VCが決行するどうかが焦点となる。
地上職の給与を3段階に分けて引き上げる。まずは7月1日にさかのぼって月給を一律200ユーロ上げる。その後は来年1月1日に2.5%、同7月1日に2.5%のベースアップを行う。1月1日のベアでは月給が少なくとも125ユーロ上昇する。
賃金の上げ幅は13.6~18.4%に上る。経営陣との交渉を担当したVerdiのクリスティーネ・ベーレ副委員長は、インフレが相殺され実質賃金が上昇すると満足の意を示した。ルフトハンザのミヒャエル・ニッゲマン取締役(人事担当)は、低・中所得層の被用者が今回の合意の恩恵を特に強く受けると指摘。「わが社は従業員に対する社会的な責任を果たし、雇用主としての魅力を維持する」と強調した。
新労使協定は期間が7月から来年末までの18カ月となっている。労組組合員の承認投票を経て発効する。