ロシア、6G技術研究に300億ルーブル投資

●2025年までの導入を目指す計画

●同国では現在、5Gの周波数帯域は諜報機関が利用

ロシア政府は、100ギガビット/秒を超える超高速通信を実現する第6世代移動通信システム(6G)の研究開発プログラムに300億ルーブル(約5億ドル相当)超を投資する考えだ。現地ウェブ誌『East West Digital News』が5日報じたもので、2025年までの導入に向け、同国のスコルテック(Skoltech)と無線研究所をプロジェクト推進母体とし、無線装置のプロトタイプ開発及び電磁波の互換性とユーザー安全性について調査する。

現在世界的に本格的な導入が進んでいる5Gネットワークには3.4~3.8ギガヘルツ(GHz)の周波数帯域が割り当てられている。ロシアでは諜報機関がこの帯域を使用しているため、5Gの商業化が実現に至っていない。現地紙『コメルサント』によると、業界関係者らは事業者が4G網サービスに注力する一方、6Gを開発するより5Gの導入を目指すと見ている。ただし、対ロシア経済制裁で関連機器が不足しているという問題を抱える。

これまで先端通信技術の標準化は常に国際提携で行われてきた。ロシアが6Gに本格投資するならば、まず技術基準や装置に関して国際提携や機器メーカーを決める必要があると指摘する関係者もいる。(1RUB=2.21JPY)

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