●ディーラーの顧客サービス迅速化に貢献する狙い
●小売業務で得られた顧客データと検査データを束ねて活用
車両自動検査システムを開発するイスラエルのユーブイアイ(UVeye)が、自動車販売業者向けソフトウエアを手がけるテキオン(Tekion)と提携する。テキオンの自動車小売業者向けクラウド(ARC)と自社の検査システムを結びつけることで、小売業務で得られた顧客データと検査データを束ねられるようにする。ディーラーの顧客サービス迅速化に貢献したい意向だ。
ユーブイアイは2016年の創業。テルアビブ本社のほか、日本、ドイツ、米国にも拠点がある。人工知能(AI)・機械学習(ML)を活用した画像認識技術や、センサー技術を用い、ドライブスルー方式のスキャン・ソリューションを開発した。ゲート型のスキャナーを車両通過するだけで、スキャンが完了。診断システムが車体、アンダーボディ、ボンネット内(アンダーフード)の様子を分析し、さびやオイル漏れ、部品欠落などの異常を検出する。全過程が数秒で完了する。
ユーブイアイでは自社システム導入メリットとして、◇フリートを運営するレンタカー業者などは車両コンディションの把握が簡単になる◇ディーラーは顧客サービスの向上が図れる◇自動車メーカーでは歩留まり率が向上する◇要人などの自動車が細工されたり爆発物が仕掛けられたりしていないかどうか簡単に確かめられる(セキュリティ確保)――といった点をあげている。
なお、同社には豊田通商が資本参加している。最近では米ゼネラルモーターズ(GM)が6月に同社に出資した。