鉄鋼大手SSAB、新開発の鋼材が「安全で軽量な」自動車製品に貢献と自信

スウェーデン鉄鋼大手のSSABは8月31日、西自動車部品大手のゲスタンプと共同開発した超高張力鋼「Docol 1000CP」について、将来の自動車製品の安全性と軽量化につながるものだと自信を示した。同鋼材はトヨタ「ヤリス」のフロント・ロア・コントロール・アーム(FLCA)に使われるもので、2014年から21年にかけて同社の支援を受けて開発された。将来的に他のOEMにも供給する方針。

「Docol 1000CP」は1,000MPa(メガパスカル)の強度がある一方、従来製品に比べ大幅に軽量化されている。強度を保ちつつ材料を減らせるため部品を軽くできるほか、表面品質と耐疲労性にも優れている。これにより品質や性能、形状に妥協することなく、より軽量で高品質の部品を製造できるようになる。

SSABは同鋼材について、顧客であるトヨタの提示する要件や希望をもとに、材料の特性を見極めつつ必要な妥協や変更を重ね、最終的に複雑な層の微細構造を持つ複合相鋼(complex phase steel)にたどり着いたとしている。

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