欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は1日、米モデルナ製、米ファイザー・独ビオンテック連合製の新型コロナウイルスのオミクロン株に対応したワクチンの承認を勧告した。今年の秋から冬にかけての流行に備え、12歳以上への追加接種(ブースター接種)に使うことを推奨している。
これら2種のワクチンは、新型コロナの従来株とオミクロン株の派生型「BA.1」に対応する「2価ワクチン」。EMAは6月に「逐次審査」を開始していた。
オミクロン株対応型ワクチンがEUで承認されるのは初めて。欧州では英政府が8月に同ワクチンを承認。スイスが追随していた。
ファイザー・ビオンテック連合は、現在主流となっている「BA.4」「BA.5」に対応する2価ワクチンの承認をEUに申請済み。逐次審査が開始されている。モデルナも同ワクチン近く申請の予定だ。欧州委員会のキリアキデス委員(保健担当)は、今回の承認勧告を歓迎した上で、「BA.4」「BA.5」対応ワクチンについても数週間以内に承認の可否が決まるとの見通しを示した。