燃料電池バンの公道試験をボッシュが開始、IAAで試乗可

自動車部品大手の独ボッシュは13日、動力源に燃料電池を用いたバンの公道走行試験を開始したと発表した。電気自動車(BEV)のバンは航続距離が短く、充電時間が長いという弱点があることから、同社は燃料電池バンの需要があると判断。トラックだけでなく、バンでも燃料電池パワートレインの実用化を目指す。

市販のBEVバン2台を購入し、燃料電池バンに改造した。燃料電池システム部品の大半は自社製品を使用。改造では車両チューニング事業者アプト・eラインの協力を受けた。計5個のタンクに水素10キログラム強を搭載できる。補給時間は6分、航続距離は540キロ。長距離走行できることから、BEVバンを補完する車両としてニーズがあるとみている。

燃料電池車を普及させるためには、水素補給インフラの整備と、大量のグリーン水素が必要となる。ボッシュはこれらを実現するためには政治と経済界の協力が必要不可欠だとしている。

同社が改造した燃料電池バンはIAAハノーバー国際商用車見本市(9月20~25日)で試乗できる。

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