英中銀、2カ月連続で0.5ポイント利上げ

英中央銀行のイングランド銀行は22日、政策金利を現行の年1.75%から2.25%に引き上げると発表した。利上げは2021年12月から7会合連続。英経済は景気後退に陥ることが確実視されているが、物価急上昇への対応を優先し、前回に続いて0.5ポイントの大幅利上げに踏み切った。

政策金利は2008年以来の高水準。金融政策委員会のメンバーのうち5人が0.5ポイントの利上げを支持した。3人は0.75ポイント、1人は通常の0.25ポイントの利上げを主張した。

英国の8月のインフレ率は前年同月比9.9%。40年ぶりの高水準だった前月の10.1%から0.2ポイント縮小したものの、なお歴史的高水準を維持している。

英中銀はトラス政権がエネルギー高騰対策を打ち出したことから、10月の予想インフレ率を従来の13.3%から11%程度まで引き下げた。一方、7~9月期の国内総生産(GDP)は前期比0.1%減と、2期連続のマイナス成長になると予想している。

さらに、同日の会合では金融引き締めの一環として、中銀が量的緩和策として買い入れた英国債の売却を10月に開始することも決めた。保有する約8,380億ポンドの国債売却のほか、既に実施している償還資金の再投資停止によって、向こう1年間で800億ポンド減らす計画だ。

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