米シティ、英リテール銀行事業撤退を検討

米金融大手シティグループは21日、英国のリテール銀行事業からの撤退を検討していることを明らかにした。富裕層向けプライベートバンキングなど収益力が高い分野に経営資源を集中する戦略の一環。実現すれば、最後まで残っていたロンドンのカナリーワーフ地区にある支店が閉鎖される。

昨年に就任したジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は、非中核事業を縮小し、経営効率化する戦略を推進しており、これまでに欧州やアジア、中東、アフリカの13市場でリテール事業撤退を打ち出していた。

英事業撤退は決定事項ではないが、一部の顧客に同グループのプライベートバンクに口座を移すよう勧告している。資産額が少なく、富裕層向けサービスを受けることができない顧客は、撤退が決まれば口座が閉鎖されることになる。

上部へスクロール