ボッシュ―日本で電動ブレーキブースターの生産開始―

自動車部品大手の独ボッシュは21日、栃木工場で電動ブレーキブースター「iブースター」の生産を開始したと発表した。日本の自動車メーカーからの需要が大きいことを踏まえた措置で、ニーズの高い小型車向けの派生製品「iブースター・コンパクト」の生産も始めた。ボッシュのシャシーシステム・コントロール事業部で製造担当役員を務めるウルリヒ・シュミット氏は、「ボッシュでは、世界自動車生産台数のうち約30%の生産を担う日本の自動車メーカーおよび日本市場を、非常に重要視しています。日本の自動車メーカーから需要が高いiブースターの生産を日本で開始することは、ボッシュの日本市場に対する強いコミットメントの表れです」と述べた。

iブースターは制動エネルギーのほとんどを電力として回生することから、航続距離が短いBEVなどに搭載すると走行可能な距離を拡大できるメリットがある。また、従来のシステムより迅速に最大ブレーキ圧を自動形成することから制動距離が短く、交通安全の向上につながる効果もある。

ボッシュはiブースターの世界生産台数を2026年までに現在の年800万台から1,100万台に拡大する計画。そのうち約6割を日本メーカーに納入する予定のため、日本での生産を決めた。投資額は30億円。

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