ボッシュ―サプライチェーンAIのスタートアップに出資―

自動車部品大手の独ボッシュは22日、人工知能(AI)のスタートアップ企業グラヴィスAIに他の投資家とともに資本参加したと発表した。グラヴィスのプラットホームを用いるとサプライチェーンの問題対応力が高まり事業を安定的に展開できるようになることから、将来性が高いと判断。ベンチャー投資子会社ロバート・ボッシュ・ベンチャー・キャピタル(RBVC)を通して出資した。

グラヴィスはベルギーのアントワープに拠点を置く企業。急速に事業を拡大しており、顧客数は50社を超える。

同社のプラットホームではリアルタイムのデータを、訓練可能で判断過程の透明性を確保したAIで分析することから、利用企業は将来の需要予測を最適化できる。需要パターンに想定外の変化があった場合も予測を速やかに修正できるため、在庫の最適化や原材料の効率的な利用が可能になる。自動車、半導体、小売、食品など幅広い業界で利用できる。

ボッシュはコロナ禍の発生後、サプライチェーンと顧客の購買行動が伝統的な手法では予測し難くなったと指摘。グラヴィスのソリューションはそうした問題の解決につながると強調した。ボッシュはすでに複数の地域でグラヴィスと協業を開始している。

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