独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)・グループは9月26日、VWグループのバッテリー事業会社PowerCoとベルギーの非鉄金属大手ユミコアが欧州で電池材料を生産する合弁会社を設立すると発表した。30億ユーロを投資して、カソード材および前駆体を生産する工場を建設する計画。新工場は2025年に生産を開始する予定。規制当局の認可などを得て、計画は実現する。
新合弁会社は、本社をブリュッセルに置く。社名は後日発表する予定。工場の建設用地を現在、検討している。新合弁会社は、欧州にあるPowerCoのギガファクトリーの電池材料のニーズの大部分に対応する。
新合弁会社は、2025年からPowerCoの欧州の工場に主要材料を供給する。まずは、ドイツのザルツギッターにあるPowerCoのセル工場に供給する。ザルツギッター工場は2026年までに生産能力を年40ギガワット時に引き上げる計画。
新合弁会社は、2020年代の終わりまでにカソード材および前駆体の生産能力を年160ギガワット時に拡大する計画。これは、純粋な電気自動車約220万台分の材料に相当する生産量となる。
PowerCoとユミコアはさらに、原材料の持続可能で責任のある調達についても協力することでも合意した。将来的に、精製およびリサイクル事業を合弁会社に持ち込むことも視野に入れている。
PowerCoとユミコアは、新合弁会社を共同で管理し、コスト、投資、収益を平等に負担・共有する。