ポーランド鉄道業界がインドネシアでの事業展開を狙っている。21日閉幕した鉄道
技術見本市「レールウェイテック・インドネシア2022」には車両メーカーのペサ
(PESA)など10社が出展。先月にはインドネシア鉄道協会(Maska)がポーランド
を訪問して業界関係者と会談するなど、両国ビジネス間の対話も増えてきている。
ベアタ・ストチンスカ在ジャカルタ特命全権大使は、このような場での交流が企業
間提携に発展することに期待する。
インドネシアは来年、東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国としてインフラ戦略
の策定に重点的に取り組む姿勢を明らかにしている。ストチンスカ大使は、ポーラ
ンドには車両以外にも、先端設備やITソリューション、インフラシステムを手がけ
る企業があると指摘し、鉄道分野を中心に、この戦略の実現に貢献したいと意欲を
語った。
ポーランド投資庁(PAIH)のグジェゴシュ・ガウチンスキ氏によると、ポーランド
電子機器メーカーのメドコム(Medcom)がインドネシア国有の車両メーカーINKAに
補助コンバータなどを供給するなど、すでに取引関係を結んでいるところもある。
今後の展望としては、「工場建設費用を加味しても採算が合う大型プロジェクトに
参加できれば、ポーランド企業がインドネシアで現地生産する可能性もある」と指
摘。インドネシアにとっては、輸出可能な競争力に優れた製品を生み出すチャンス
になるとの見方を示した。