市場調査大手GfKが27日発表したドイツ消費者信頼感指数の11月向け予測値は10月の確定値(-42.8ポイント)を0.9ポイント上回るマイナス41.9ポイントとやや改善した。これまでは1991年の調査開始後の最低を4カ月連続で更新していた。ただ、高インフレやエネルギー供給不足懸念など信頼感を押し下げている根本的な原因は解消されていない。調査担当者は今後の状況次第では再び下落に転じるとの見方を示した。
所得の見通しに関する10月の指数(11月向け予測値の算出基準の1つ)はマイナス60.5ポイントとなった。ダントツの過去最低を記録した前月を7.2ポイント上回ったものの、前年同月を約84ポイントも下回っている。
高額商品の購入意欲に関する10月の指数(同)は前月を2.0ポイント上回るマイナス19.5ポイントとなり、9カ月ぶりに好転した。前年同月に比べると約37ポイント低い。多くの世帯は今後受け取る光熱費の請求書で高額な料金支払いを求められることに備え、消費を抑制して貯蓄を増やさざるを得ない状況に置かれており、支出抑制傾向に変わりはない。
景気の見通しに関する10月の指数(同)はマイナス22.2ポイントとなり、前月を0.3ポイント下回った。前年同月比では約69ポイントの低下。消費者は景気後退を予想している。