インド鉄鋼大手のタタ製鉄は10月14日、英タンクメーカーのパーマストアに二酸化炭素(CO2)の排出を抑えた低炭素鋼を供給する契約を結んだと発表した。タタのグリーンスチール・ソリューション「Zeremis Carbon Lite」を導入した最新の鉄鋼製品を供給する。
Zeremis Carbon Liteはタタが展開する全ての鉄鋼製品に適応可能なソリューションで、グリーンHBI(熱間成形還元鉄)、バイオコークス、水素や廃鉄などを使い鉄鋼の脱炭素化を実現していく。製品ごとのCO2の削減割合は顧客の要求に応じて調整できるという。
パーマストアに対しては、グラスライニングとエポキシコーティングがされたモジュラー型のボトル式貯蔵タンクおよびサイロに使用するため、同ソリューションを導入したタンク用鋼板を蘭エイマイデン製鉄所から供給する。同鋼材の低排出性能は国際的な認証機関DNVの認証を取得している。
タタは2030年までにCO2排出量を35~40%、35年を目途に75%削減するとともに、45年までにカーボンニュートラル(炭素中立)の達成を目指している。