チェコ鉄道車両大手シュコダ、伊フィレンツェに新工場

●貨物輸送や都市交通向けの車両を生産する予定

●同社は伊でトラムやトロリーバスの受注実績がある

チェコの鉄道車両メーカー、シュコダ・トランスポーテーションは10月28日、イタリアのフィレンツェで工場を開所した。同社の輸送機器部門が設置したもので、貨物輸送や都市交通向けの車両を生産する予定。フィレンツェは2030年までの脱炭素化を目指す国内9つの都市の1つに選定されており、二酸化炭素(CO2)排出量の削減が求められている。

同社は既に同国のボローニャやカグリアリなどで路面電車(トラム)やトロリーバスを受注してきた実績を持つ。

シュコダはこれまでに低床トラムや電気機関車、近距離鉄道や地下鉄向け車両、電動バス及びトロリーバスを生産してきた。最近では鉄道車両メーカーのワブテック(Wabtec)がカザフスタン向けに生産する車両に部品を供給した他、イタリア企業のテスメック(Tesmec)の保線車両用にエンジンと駆動部品を生産している。また、仏鉄道車両大手アルストムが独ハンブルク州に納入する車両向けにトラクションエンジンの部品を供給する予定だ。

シュコダ・トランスポーテーションは2017年にチェコの投資会社PPFによってシュコダ・グループから買収された。国内に複数の生産拠点を持つ他、フィンランドにも1拠点を有し、全体で6,500人を雇用している。

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