電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した独電機業界の9月の新規受注高は前年同月比0.1%減となり、10カ月ぶりに縮小した。比較対象の2021年9月は大型受注の効果で水準が大幅に押し上げられており、今年9月の水準が低いわけではない。ユーロ圏外からの受注が6.4%減って足を引っ張った。国内は1.6%増、ユーロ圏(ドイツを除く)は9.1%増だった。
1~9月の新規受注高は前年同期を11.7%上回った。国内が10.4%、ユーロ圏が16.9%、ユーロ圏外が10.6%の幅で伸びた。
9月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月を7.8%上回った。増加は3カ月連続。1~9月も前年同期比で実質3.5%増えた。
10月(第4四半期初頭)の工場稼働率は88.2%で、7月(第3四半期初頭、88.3%)とほぼ同意水準だった。受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は7月の5.6カ月から5.2カ月に縮小した。
10月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(DI)は前月の16.0ポイントから7.4ポイントへと低下し、2カ月連続で落ち込んだ。
9月の業界売上高は前年同月比18.1%増の211億ユーロに拡大した。国内が18.7%、ユーロ圏が16.2%、ユーロ圏外が18.3%伸びた。
1~9月の業界売上高は前年同期比11.6%増の1,641億ユーロで、内訳は国内が14.2%増の778億ユーロ、ユーロ圏が7.0%増の308億ユーロ、ユーロ圏外が10.9%増の555億ユーロだった。
10月の業界景況感指数(DI)は1.9ポイントで、前月(3.8ポイント)を下回った。現状判断を示す指数が42.5ポイントから40.0ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス28.8ポイントからマイナス30.1ポイントへと落ち込んだ。
10月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)は前月の8.2ポイントから5.9ポイントへと下落した。