ポーランド、ガスプロム関連会社を政府管理下に

●天然ガス輸送インフラの機能を確保する狙い

●ドイツでも旧ガスプロム子会社の国有化が発表された

ポーランド政府は14日、ヤマルパイプラインのポーランド区間を運営するユーロポルガス(EuRoPolGaz)を「一時的に政府の強制管理下」に置くと発表した。天然ガス輸送インフラの機能を確保する狙い。現地メディアは、公安当局ABWの要請に応じた措置と報じている。

ユーロポルガスはロシアとドイツを結ぶヤマルパイプラインのうち、ポーランドを走る684キロを保有運営する。同社株式はロシア国営ガスプロムが48%を、ポーランド国営資源会社PGNiGが間接出資を含め52%を保有している。

ロシア企業のポーランド事業が政府管理下に置かれた例としてはこれまでに、先月のノバテク・グリーンエナジーのケースがある。

ポーランドなど欧州連合(EU)諸国は、化石燃料調達でロシアに大きく依存してきた。これがウクライナ戦争を機に、エネルギー安全保障の大きなリスク要因となった。今回の強制管理措置もその延長線上にある。

ドイツでも同日、旧ガスプロム子会社の国有化が発表された。同社の破産を回避し、国内のガス供給を確実にする狙いだ。

上部へスクロール