日立エナジーは9日、バルト海のポーランド領域に設置予定の大規模洋上風力発電
所2カ所を同国の送電網に接続する契約を受注したと発表した。ノルウェーのエネ
ルギー最大手エクイノールがポーランド電力大手ポレネギア(Polenergia)と共同
でバルト海南西部に設置する「バルチック第2、第3風力ファーム」向けに、交流
(AC)系統の接続と電力品質維持のソリューションを提供する。受注額は非公表。
両ファームの発電容量は合わせて1.44ギガワットで、国内200万世帯の電力需要を
賄える。
日立エナジーは両ファームに、タービンで発電された電力を陸上設備に送電するた
めの洋上グリッド接続、電力を国の電力網に送電する本土グリッド接続、および送
電システム内の電圧を制御するSTATCOM(自励式無効電力補償装置)を提供する。
STATCOMは変動の大きい風力発電において電力が常に最適な容量で安定して流れる
ようにするもの。グリッド接続には同社のモジュール/プレハブ式の接続ソリュー
ション「Grid-eXpand」を投入する。
バルチック第2、第3風力ファーム計画は2024年に最終決定が下され、27年から電力
供給を開始する予定。ポーランドは27年までに約11ギガワットの洋上風力発電容量
を整備することを目指している。