自動車大手の独BMWは26日、持続可能な車材料を使用するための新たなアプローチの開発に向け産学コンソーシアムを立ち上げると発表した。持続可能な材料開発を通して原料の獲得から加工、再利用に至る過程で排出される二酸化炭素(CO2)の量を削減する狙いだ。
BMWの主導で「フューチャー・サステナブル・カー・マテリアルズ(FSCM)」という名のコンソーシアムを設立。金属とプラスチックのリサイクルを強化するとともに、再生材料と生物由来材料の投入比率を拡大する。また、再生材料の投入で起こる品質の不均一化を回避するための技術も開発する。プロジェクトの期間は3年。独経済・気候省の助成を受ける。
FSCMにはBMWと化学大手エボニック、鉄鋼大手ティッセンクルップ、ミュンヘン工科大学循環経済講座、フラウンホーファー化学技術研究所(ICT)など計18の機関が名を連ねる。日系企業では東レが現地法人の東レ・インダストリーズ・ヨーロッパを通して参加する。
プロジェクトでは、匿名かつ安全にデータを交換するために独自動車業界の主導で構築中のプラットホーム「Catena-X(カテナX)」を利用する。