DMG森精機の独子会社DMG Moriが15日発表した2022年12月期の営業利益(EBIT)は2億1,650万ユーロとなり、前期を75%上回った。ロシアのウクライナ進攻や原料・エネルギー価格の高騰、サプライチェーンのひっ迫など事業環境は厳しかったものの、コストの最適化や効率化に向けた取り組みが奏功。純利益も72%増えて1億4,520万ユーロとなった。売上高は15%増の23億6,570万ユーロで、売上高営業利益率は前期の6.0%から9.2%へと上昇した。
新規受注高は15%増の29億420万ユーロとなり、過去最高を更新した。半導体、航空宇宙、医療機器業界からの受注が特に好調だった。
同社はロシアのウクライナ進攻を受け、露ウリヤノフスク工場の操業と現地販売、サービスを即時停止した。これに伴い現地資産で1,080万ユーロの評価損を計上している。工場買収のオファーを受けることもあるが、売却する考えはない。操業を再開しない可能性もあるとしている。
23年12月期は売上高が約23億ユーロにとどまる見通し。世界市場の先行きが不透明なためで、営業利益は約1億7,000万ユーロに減少すると予想している。