自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が17日に発表した2月のグループ新車販売台数は61万1,600台となり、前年同月を12.6%上回った。販売増は2カ月ぶり。比較対象の2022年2月は半導体不足に伴う生産低迷で販売が約17%落ち込んでおり、その反動で大きく伸びた。
中東欧(16.1%減の3万5,900台)を除くすべての地域で販売が増加した。各地域の実績は西欧が24.4%増の22万8,700台、北米が25.7%増の6万9,900台、南米が14.1%増の2万9,400台、中国が1.6%増の19万6,800台、中国以外のアジア太平洋が25.5%増の2万7,300台、中東・アフリカが19.9%増の2万3,700台となっている。
ブランド・グループ別でみると、大衆車(ブランド・グループ・ボリューム)は9.3%増の43万2,300台に拡大した。主力のVWブランド乗用車は7.9%増の30万3,400台、シュコダは6.8%増の6万4,800台、セアト/クプラは24.2%増の3万5,300台、VWブランド商用車は14.8%増の2万8,800台だった。
高級車(ブランド・グループ・プレミアム)は16.0%増の12万7,100台で、主力のアウディは16.0%増の12万5,100台。ポルシェを対象とするスポーツ車(ブランド・グループ・スポーツ)は43.5%増の2万4,200台と急拡大した。
商用車子会社トレイトンも30.6%増の2万8,000台と好調だった。ナビスターが59.8%増の7,600台、スカニアが49.0%増の7,600台、MANが30.1%増の8,700台と大きく拡大。VWトラック&バスは15.8%減の4,100台と振るわなかった。
1~2月のグループ販売台数は122万7,800台で、前年同期を1.2%割り込んだ。国別の最大市場である中国が25.4%減の39万9,900台と大きく落ち込んだことが響いた。中東欧も19.5%減の6万5,800台と振るわない。
その他の市場はすべて2ケタ増を記録した。西欧は22.3%増の46万100台、北米は20.5%増の13万6,900台、南米は22.5%増の6万4,800台、中国以外のアジア太平洋は21.6%増の5万2,300台、中東・アフリカは23.3%増の4万8,000台となっている。
ブランド・グループ別では大衆車が3.1%減、高級車が1.4%減、スポーツ車が19.2%増、トレイトンが21.9%増だった。