ザルトリウスが仏社を買収、細胞・遺伝子治療向け事業強化へ

ライフサイエンス大手の独ザルトリウスは31日、仏同業ポリプラスを買収することで合意したと発表した。細胞・遺伝子治療向けの事業を強化する狙い。取引金額は約24億ユーロ。当局の承認が第3四半期に下りると見込んでいる。

ポリプラスは細胞・遺伝子治療などに投入されるウイルスベクター(遺伝物質を細胞に送達するために運び屋として用いられるウイルス)の重要成分を開発・製造する企業。2001年に設立された。仏東部のストラスブールに本社を置く。ベルギー、米国、中国にも拠点があり、従業員数は約270人に上る。

遺伝子・細胞治療は開発が活発化しており、ウイルスベクター市場は急速な拡大が見込まれている。ザルトリウスは、ポリプラスの製品と自社のポートフォリオの補完性が高いことから、シナジー効果を見込んで買収に踏み切る。

上部へスクロール