3月インフレ率7.4%に低下、コアベースでは上昇続き5.8%に

ドイツ連邦統計局が13日発表した3月の消費者物価指数は前年同月比7.4%増となり、インフレ率は前月(8.7%)から1.3ポイント低下した。エネルギーの上げ幅が前月の19.1%から3.5%へと大幅に縮小したことが大きい。ただ、食料品などエネルギー以外の分野では物価の上昇圧力が依然として強く、コアベースではインフレの上昇基調が続いている。

エネルギーの上げ幅が縮小したのは、国際市場価格がピークを超えたほか、国の助成で電力・天然ガス・地域熱に上限価格が適用されたためだ。比較対象の22年3月はロシアのウクライナ進攻開始直後で、エネルギー価格が高騰しており、今年3月はそのベース効果で上昇率が小さかったという事情もある。エネルギーを除いたインフレ率は7.8%で、エネルギー込みのインフレ率を上回った。

食料品の上げ幅は前月の21.8%から22.3%に膨らんだ。上昇率は砂糖(70.9%)、乳製品・卵(34.6%)、野菜(27.3%)、パン・穀物製品(23.8)、魚・水産加工品(22.2%)などで大きかった。

エネルギーと食料品を除いたコアのインフレ率は5.8%に上った。コアインフレ率は昨年12月に5.2%となり、初めて5%を突破。1月は5.6%、2月は5.7%と上昇が続いている。

食料品以外の物品ではボディケア用品(14.6%)、ビール(13.6%)、ノンアルコール飲料(13.2%)、家具・照明器具(10.3%)、新車(7.5%)などが大きく上昇した。

サービスは4.8%となり、前月を0.1ポイント上回った。上げ幅は住宅修理・メンテナンス(16.6%)、飲食(10.8%)で2ケタ台に上っている。

前月比のインフレ率は0.8%に上った。ネルギーは0%と変化がなかったものの、食料品は1.3%上昇。野菜は6.5%に達した。バターは7.0%低下している。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が7.8%、前月比が1.1%。前月はそれぞれ9.3%、1.0%だった。

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