欧州委員会は18日、域内の複数のファッション企業がカルテルなどを禁じるEU競争法に違反した疑いがあるとして、関係各社に立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業は非公表だが、伊グッチが含まれていることが確認された。
立ち入り調査は複数のEU加盟国にある対象企業の事務所で行われた。詳細は明らかにしていない。
グッチの親会社である仏ケリング・グループ(旧ピノー・プランタン・ルドゥート=PPR)は19日に発表した声明で、同社が調査を受けたことを確認。「グループは欧州委の調査に全面的に協力していく」とコメントした。
消息筋がロイター通信に明らかにしたところによると、グッチのミラノにある拠点に調査が入った。ハンドバッグなど革製品や旅行用品をめぐり、競争法違反の疑いが浮上しているという。
欧州委はファッション業界の競争法違反問題で、2022年5月と21年6月に同様の調査を開始したが、今回は別件としている。