シーメンス―1-3月期の純利益3倍以上に―

電機大手の独シーメンスが16日発表した2023年1-3月期(第2四半期)決算の純利益は前年同期比236%増の34億7,700万ユーロと3倍以上に拡大した。元子会社シーメンス・エナジーの保有株で評価益を計上したほか、本業が好調で水準が押し上げられた。

製造分野の利益(EBT)は47%増の26億1,400万ユーロに拡大した。中核3部門で業績がすべて改善。デジタル産業部門(57%増の13億ユーロ)とスマート・インフラ部門(75%増の7億7,900万ユーロ)は過去最高益を記録した。モビリティ(鉄道)部門は3億6,900万ユーロの赤字から2億4,700万ユーロの黒字に転換している。製造分野の売上高は15%増の184億5,600万ユーロで、売上高利益率は3.2ポイント増の14.2%へと上昇した。

シーメンス全体の売上高は14%増の194億1,600万ユーロ。新規受注高は13%増の236億3,800万ユーロで、3月末時点の受注残高は過去最高の1,050億ユーロに達した。

好業績を受け経営陣は23年9月通期の業績見通しを引き上げた。製造分野の売上成長率(為替変動と買収・売却を除いたベース)を従来の「7~10%」から「9~11%」へと上方修正。1株利益も「8.9~9.4ユーロ」から「9.6~9.9ユーロ」に引き上げた。

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