ポーランドで大型PPプラントが稼働、輸入依存脱却に貢献

ポーランド化学大手グルパ・アゾティは22日、同国北西部のポリツェにおけるプロ
ピレン・ポリプロピレン(PP)生産プロジェクト「ポリメリ・ポリツェ」のプラン
トの稼働を開始した。年産能力はプロピレンが42万9,000トン、ポリプロピレンは
43万7,000トンで、中東欧にある同種のプラントとしては最大規模だという。同プ
ロジェクトへの総投資額は72億ズロチ(16億2,000万ユーロ)。
米ハネウェルがライセンス供与したプロパン脱水素法(PDH)「Oleflex」によりプ
ロピレンを生産し、さらに米化学系複合企業WRグレースの「Unipol」プロセス技術
を用いてプロピレンからポリプロピレンを精製する。ポリプロピレンは
「Gryfilen」のブランド名で、8月から欧州で販売を開始する予定。またPDHの過程
では約17万トンの水素が得られる。
「ポリメリ・ポリツェ」はポーランドのプラスチック生産能力を大幅に向上させ、
これまでの輸入依存からの脱却に大きく貢献すると期待される。洋上の液化天然ガ
ス(LNG)ターミナルを備えており、原材料の海上輸送を通じた調達先の多様化も
実現している。プラント建設は韓国の現代エンジニアリングが担当した。
(1PLN=35.21JPY)

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