化学大手の独BASFは29日、ノルウェーの窒素肥料大手ヤラと共同で米メキシコ湾岸地域にブルーアンモニアのワールドスケール工場を建設する計画を明らかにした。その準備として実行可能性調査を共同実施する。両社はすでに米国でアンモニアを共同生産しており、協力関係を拡大することになる。
ブルーアンモニアは化石燃料を原料とする点で従来のアンモニアと変わりがないものの、製造過程で発生する二酸化炭素(CO2)を分離・貯留(CCS)することから、環境負荷が小さい。両社は年産能力120万~140万トンの工場を設置し、CO2の95%を地下に永久貯留する計画だ。
これによりヤラは顧客にカーボンフットプリント(CFP)の少ないアンモニアを供給できるようになる。BASFはアンモニアをベースとする自社製品のCFPを削減する。実行可能性調査は年内に終了する予定。