独自動車部品大手コンチネンタルは5日、ゴム・樹脂製品子会社コンチテックが水素技術センターをハンブルクに開設したと発表した。業界や分野を超えた情報交換の場とする考え。水素の全バリューチェーンに沿った技術、規制、インフラ上の課題を特定したうえで、総合的な解決策を模索していく。ピエロ・マンチネッリ所長は2030年代には水素が製造業、暖房、交通の幅広い分野で使用されるようになるとしたうえで、「こうした広い領域の課題に取り組むためには様々なプレーヤーが協業する必要がある」との認識を示した。
水素は貯蔵・輸送に際し最大700バールで圧縮されたり、マイナス253度に冷却される。また、常温で取り扱いやすくするために窒素を混合してアンモニアに変換される。コンチテックの製品は様々なガスや液体の貯蔵・輸送で使用されていることから、水素経済の本格化は同社にとって大きなビジネスチャンスになるとみられる。