独電気電子工業会(ZVEI)が17日に発表した同国電機業界の5月の輸出高は203億ユーロとなり、前年同月を6.1%上回った。ZVEIのチーフエコノミストは物価が約5%上昇したことを指摘。実質ベースでは輸出の増加幅が小さいと述べた。
先進国向けの輸出高は132億ユーロで、5.8%増加した。伸び率が最も大きかった仕向け先国はオランダで、26.5%増の13億ユーロを記録。スウェーデン(15.4%増の4億4,000万ユーロ)、スペイン(14.3%増の6億9,800万ユーロ)、ベルギー(13.2%増の4億5,400万ユーロ)、オーストリア(12.3%増の8億9,900万ユーロ)、イタリア(10.0%増の10億ユーロ)も2ケタ増となった。米国は3.9%増の21億ユーロ、日本は14.4%減の2億3,700万ユーロだった。
新興国向けは6.6%増えて71億ユーロとなった。ブラジル(34.4%増の1億5,600万ユーロ)、メキシコ(33.6%増の3億400万ユーロ)、トルコ(15.5%増の3億4,900万ユーロ)、インド(15.1%増の2億4,800万ユーロ)、ハンガリー(14.1%増の6億7,700万ユーロ)、タイ(13.4%増の1億1,600万ユーロ)、ルーマニア(11.2%増の4億3,600万ユーロ)で2ケタ台の伸びを記録した。最大の仕向け先である中国は0.6%減の22億ユーロと振るわなかった。ゼロコロナ政策の解除後に期待されていた回復が遅れている。ポーランドも4.4%減の9億1,300万ユーロへと落ち込んだ。
5月の電機輸入高は前年同月比10.5%増の216億ユーロに拡大した。輸出高を13億ユーロ上回っている。
1~5月の輸出高は前年同期比9.7%増の1,052億ユーロだった。同輸入高は12.8%増の1,127億ユーロに拡大しており、同分野の貿易収支は75億ユーロの赤字となった。