エネルギー大手の独ユニパーは19日、蘭ロッテルダム港マースヴラクテ地区で同社がグリーン水素を生産する計画に、欧州連合(EU)イノベーション基金から補助金が交付されると発表した。欧州委員会が助成申請を承認した。補助金の額は明らかにされていない。
同社は「H2マースヴラクテ」という名のプロジェクトを実施し、既存の化石燃料拠点をグリーン水素の生産拠点へと転換。化学・精製産業とクリーンモビリティ向けに水素を供給し、脱炭素化を後押しする。
水素の生産に向け電解施設を設置する。現在、基本設計(FEED)調査の最終段階にあり、2024年に投資の最終決定を下す予定。26年末の稼働開始を目指している。施設の規模は当初100メガワット(MW)で、30年までに500MWへと引き上げる。
EUイノベーション基金は画期的な技術の商業化を支援する目的で設置された。欧州委は今回、計239件の申請のうちH2マースヴラクテを含む41件のプロジェクトを助成対象に選出した。