ドイツ連邦統計局が28日発表した2023年第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前期比横ばいとなった。GDPは22年第4四半期から2四半期連続でマイナス成長となり、景気後退局面(リセッション)に入っていた。経済の低迷が続いていることから第2四半期も前期を割り込む懸念があったが、ゼロ成長となったことでかろうじてリセッションから脱却した格好だ。成長率を押し下げてきた個人消費は安定したとしており、底を打ったとみられる。
GDPは前年同期比では0.2%縮小した(物価・営業日数調整値)。コロナ禍発生直前の19年第4四半期に比べると0.2%高い(物価・季節・営業日数調整値)。
統計局は今回、新たなデータを加味して19年以降の統計を再集計した。四半期ベースでは22年第4四半期がマイナス0.5%からマイナス0.4%、23年第1四半期がマイナス0.3%からマイナス0.1%へと上方修正された。
年ベースでは20年がマイナス4.1%からマイナス4.2%へと下方修正されたのに対し、21年は2.6%から3.1%へと大幅に引き上げられた。