BASFなど5社の中国MDI合弁を2分割

化学大手の独BASFと米ハンツマンは31日、両社と中国3社が上海で共同運営するポリウレタン原料MDIの合弁会社を分割すると発表した。地域顧客のニーズに効率的に対応できるようにする狙い。当局の承認を得て10-12月期に分離手続きを完了する見通しだ。

5社は合弁会社、上海連恒イソシアネート(SLIC)を通してMDIを共同生産してきたが、顧客の様々なニーズに対応するためには分割したほうが良いと判断。分割後は2つあるMDI施設のうち1つをBASFと上海華誼公司、SINOPEC上海高橋石化の3社、もう1つをハンツマンと上海クロールアルカリ・ケミカルがそれぞれ運営することにした。具体的には、2006年に操業を開始したMDI施設と、塩化水素のリサイクル施設をハンツマンなど2社が、18年稼働のMDI施設と前駆物質アニリン、ニトロベンゼンの生産施設をBASFなど3社が運営する体制となる。

SLICの分割後、BASFが世界で持つMDIの年産能力は約190万トンとなる。

上部へスクロール