ロシア、アフリカ3カ国との原子力提携で合意

ロシアがエチオピア、ジンバブエ、ブルンジのアフリカ3カ国と原子力の平和利用
に向けた提携を強化する。サンクトペテルブルクで7月27、28両日に開かれたロシ
ア・アフリカ首脳会議を機に協定や基本合意書が交わされたものだ。
ジンバブエとは、2021年の基本合意書を踏まえて提携協定を結んだ。具体的には、
◇ジンバブエにおける原子力インフラの構築・改善◇原発・放射性応用分野におけ
る保安管理規定の整備◇放射線同位体の生産および産業・医療・農業におけるその
応用◇専門職員の教育・訓練——などで提携する。
エチオピアとは、今後の提携に関わるロードマップで正式に合意した。今年から
2025年にかけて、エチオピアにおける原子力発電所及び原子力科学技術センターの
設置の可能性を探る。同国における原子力インフラの構築に共同で取り組む。
ブルンジとは、提携目論見書を交わした。提携内容はジンバブエとのものとほぼ同
じ。加えて、◇原子力の平和利用における基礎・応用調査の実施◇合同調整委員会
を設置して専門家の交流、科学技術情報の共有、設備・材料・部品の供給を図る—
—が盛り込まれている。
アフリカでは現在、原発を操業するのは南アフリカのみだ。1980年代に稼働したフ
ランス型加圧水型原子炉(PWR)2基が操業を続けている。
ロシア原子力公社(ロスアトム)はエジプトで、カイロから約300キロ離れた地中
海沿いのエルダバにロシア型加圧水型原子炉「VVER-1200」4基の設置を進めてい
る。また、駐タンザニア・ロシア大使によると、同国ではウラン鉱床開発に向けた
パイロットプロジェクトが数カ月以内にスタートする見込みだ。

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